片側顔面痙攣の手術後1日目

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手術が終わった翌日、朝の11時にICUから脳神経外科病棟の個室に母は移動になりました。

熱が少し出たということで聞いてみると「37.5度」だということでした。

呂律も回っていたし時々言葉には詰まるものの、昨日よりもまた一段と元気になっている気がしました。

「朝から食事が出たけどご飯が硬くて食べれなかったから、お粥にしてくださいって頼んだのよ」

「昨日の夜は全く眠れなかった」

と何気ない会話をしていました。

頭がワンワンする

そんな中、たまに母が口にするのが「頭がワンワンする。頭がなんていうかモワモワする。」と言う言葉でした。

前頭部(おでこの上あたりの部分)がそうなっているといいます。

そして耳たぶが燃えるように熱いという言葉でした。

「手術後の麻酔が切れたので頭がしっかりと働いていないから、そういう現象が起きているのだろうか」と思い「まだ手術が終わったばかりだからね」と答えていました。

ぐったりしているどころか、体は起こせないけど普段どおりに会話ができたのに驚きました。

術後翌日ということと熱が出ているということで、あまり無理をさせちゃいけないかなと思って15分ほどで退室する私。

しばらく近くの本屋で時間をつぶしていると父から「ノートと鉛筆を買ってきてくれ」と電話が入ったのです。

何でも母が使うらしい。

「日記をつける習慣は無いのに日記でもつけるのかな」と思い購入して病室へ向かいました。

看護師がバイタル測定に着たので頭がワンワンすることや耳の燃えるような感じなのを説明すると「痛み止めを飲んでみましょうか?」といわれたのです。

「ワンワン・モワモワするのに何で痛み止めなんだ?」と思ったのですが、何らかの効果があるのかもしれないと思ってお願いしました。

薬を飲んでしばらくすると母がこんなことを話しだしました…。

「私は認知症になるかもしれないから今のうちにしっかりとノートにまとめておかないと」

「あなたたちの名前も思い出せなくなるかもしれない」

「私がおかしくなったら精神病院へ入れてね」

「お父さんは新しい人と幸せになってね」

「もう駄目かもしれない」


…。

…。

…。

…。

…。

「大丈夫か母?」

「どうしたんだ?」

「もしかして手術中に何らかのトラブルが生じていたのか?」

「それとも手術後に何かあったのか?」

しかし普通の会話も可能である。

「今日の献立はね○○だったよ」

「そういえば昼ごはんはお粥だったよ。私がお願いしたからね。」

「今日の担当の看護師さん可愛いわよね。今日は日勤が終わったらまた夜に出勤らしいから大変ね。」

「週刊誌も一緒に買ってきてもらえば良かった」

「熱は下がって36.4度だった」


などなど。

昨晩寝れていなくて頭が疲れているのだろうと思い「また夜にくるから昼寝をしたら良いよ」と声をかけ
部屋を出る。

父と二人で「何だかおかしなことになっているね。どうしたんだろ…。大丈夫かな?」と不安になりながら岐路に着きました。

家に帰って小説をでも読もうと思っていたのですが、とても気になったのでネットで調べてみると、術後に出現することがあるという。

術後せん妄というらしい。

そういえば祖父が手術をしたときも「あそこで洗濯してる人がいる」「あそこが赤く光っている」「壁に顔が写っている」などと言っていたのを思い出しました。

少し安心して夜また行きました。


どう?眠れた?

眠れないね~。

ぜんぜん眠れないの?

う~~ん。眼を閉じてはいるんだけど眠たくないのよね。

眠り薬をもらったほうがいいんじゃないの?

そういえば前に入院したときも眠れなくてもらった気がするわね。

じゃあ今日はもらうといいよ。さっき痛み止めの薬も飲んだから、薬はなんら問題ないと思うし。

そうするね。頼んでおいてくれる?

うん。看護師さんに頼んでおくね。

そういって担当の看護師に「昨日も眠れなかったし今日も眠れないようなので、睡眠薬を必要時は飲ませてもらえますか?」とお願いする。

その後、薬剤師が来て抗生剤や電解質を整えるための点滴がされていることを説明。

現在は、昼ごろに聞かれたおかしな発言はあまり聞かれなくなっていたので、ものすごく安心しました。

「ゆっくり眠れればすっきりするよ」と声をかけ、面会時間終了の20時になったので、病院を後にしました。
    【後日談】
    これは後に母に聞いたのですが、頭がワンワンしてセミの鳴き声のようなものが耳でずっと聞こえていて、不安と恐怖でおかしくなりそうだったみたいです。

    夜間せん妄とかそういったものではなかったようです。

    不安に押しつぶされそうで、何がどうなるやら分からない状況にあったから出てきた言葉だったんですよね。

    認知症と言う言葉が出てきたのは、脳の手術をした自分自身の頭がそうなっているので、何もかも忘れてしまって認知症になるかもしれないという気持ちだったといいます。

    今まで体験したことの無いような感覚で、頭の中や耳の辺りが大騒ぎしていたといいます。

    確かにあんな狭い病室で狭い別途で一日中すごし、頭が恐ろしいくらいにワンワンしたりセミの鳴き声のようなものがすれば不安になるよね。

    お母さん、気がついてあげれなくてごめんね…。

    孤独で不安で大変だったね…。
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